今回は室内改装の天井下地について紹介します。
鉄筋コンクリート造の建物で、天井の多くはコンクリート躯体から吊ボルトで吊るされています。
吊ボルトはコンクリート躯体に埋め込まれたインサートという金物に差し込むのですが
この工事では、もともとあったインサートを利用することになっています。
↑天井の中の様子(断面図)
もとのインサートは何十年も天井を支えてきたものですから、
「そんな古いものを使っても大丈夫?」と思われるかもしれません。
でもご安心ください。
もとのインサートを使用する場合は、「耐荷重引き抜き試験」を行い
もとのインサートに新しい天井を支持する能力があるかを確かめます。
この能力は国交省の標準仕様書にて400N(ニュートン)程度の荷重に
耐えられることを基準としています。
そこで、この現場で25kgのセメント袋2袋(490N)を実際に吊って
インサートやその周囲のコンクリートに異常が現れないことを確認しました。
建物は仕上がってしまうと隠れてしまう部分がたくさんあります。
しかし、隠れてしまう部分や目に見えない事こそが重要なのです!