＜お客様からの要望＞
・施設利用者が点字ブロックを目印に施設まで来所するため、朝・夕方には工事車両の出入、工事ゲートの開閉に注意しながら作業を行ってほしい。
・地域住民の方へ工事の騒音・振動等の対策を徹底してほしい。
・福祉施設とは見えないような明るい外観にしてほしい。
・屋上広場や駐車場に水溜まりができないよう注意してほしい。

＜注意したこと＞
・利用者への目印になるシンボルサインの位置は現地で実物大の原稿見本を用意し、お客様が明確にイメージし位置を決められるよう配慮しました。
・障害者の方が施設を利用するため、窓や扉の開閉や施錠の調整の自主検査を入念に行いました。
・既設建物解体工事中に騒音や振動が発生する期間があり、現場付近は静かな住宅街で小さなお子様がいる住宅もあったため、あらかじめ作業時間を周知させていただき、なるべく地域住民の方へ迷惑が掛からないように工事の進め方に配慮しました。

＜実際の工事であったこと＞
・屋上や駐車場には水が溜まらないよう事前に排水計画をしっかりと行いました。
施工完了後の雨の日には水溜まりを確認して、不具合のある箇所は適宜補修を行いました。
・敷地が狭い環境下で材料の搬入を行うには非常に苦労しましたが、安全確保のため必ず誘導員を配置してお客様の要望でもある、障害者の方への配慮も特に気にかけて毎日作業を進めました。
協力会社様も作業所ルールを順守してくださり、大きな事故や問題なく完成を迎えることができました。
・外壁塗装色やサイディング種類は前回工事の仕様をそのまま引き継ぐ予定でしたが、今回の建物は表通りに面していることもあり、外壁の塗分けやサイディングのデザイン貼りなどを用いて、明るく誰が見てもわかりやすい印象の建物になるよう提案させていただきました。

＜その他＞
前年度に引き続く増築工事でもあり、今回作る建物は前回に比べると大きさも形も全く違ったため、位置や階高を入念に確認しながら工事を進めました。この建物を問題なく繋げる作業が一番大変でしたが、一期から二期までの約1年8ヶ月、これ程長く携わる工事は多くなく、とてもいい経験をさせていただきました。
お客様には工事期間中がコロナ禍だったこともあり、打ち合わせなどは不便な形を余儀なくされましたが、最大限要望に沿う建物創りを徹底した甲斐あって、引渡の際に有難い御言葉をいただくことができました。